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2025 05/14
ナレッジ
ファシリテーションというリーダーシップ「話すより、場を整える」

■なぜ、組織の会話は止まるのか?
- 会議で発言が少ない
- 1on1で本音が出てこない
- 議論しても、結論が出ない
- 集まっても、力がまとまらない
これらは、「誰かの話し方が悪い」からではありません。
問題は、“場のつくり方”にあるかもしれません。
そしてその「場」を動かす力こそが、ファシリテーションなのです。
いま、経営者が「ファシリテーション」学んでいます。
その背景には、「社員が動かない」「現場が停滞している」という経営者の共通の悩みがあります。
そこで必要なのが、「語る力」よりも「場を動かす力」。
ファシリテーションは、“関わり方”を変えることで、組織の空気を変え、行動を生み出す技術です。
■ファシリテーションが組織を変える、3つの理由
1. “話しやすい場”が、社員の行動を変える
ファシリテーションは、「話すこと」ではなく「話せる場」をつくること。
たとえば
- 上司が発言をまとめずに“聴き切る”
- 少数派の声に「いいね」と返す
- 最初から結論を出そうとしない
こうした関わり方で、社員の意見やアイデアが動き出します。
「場の安心感」が、“自走する力”を引き出すのです。
2.“沈黙”の奥にある本音を引き出す
意見が出ないとき、多くの人が「もっと話して」と促します。
でもファシリテーションでは、「沈黙を聴く」ことを大切にします。
沈黙の理由には、「言ってもムダ」「否定されそう」「様子を見ている」など、言えない空気が潜んでいます。
そこに対して
- 「どう思ってる?」「〇〇さんならどう考える?」と問いを投げる
- 「ありがとう」「それも一つの見方だね」と承認する
このように、「話していい空気」を一つずつ整えることで、ようやく本音が現れてくるのです。
3.「語る」より「整える」が、リーダーの本質
リーダーとは、説得力のある言葉で引っ張る人...本当にそうでしょうか
今、求められるのは
語らずとも組織が動く状態をつくれる人です。
- 自分がすべてを説明しなくても
- 指示しなくても自然に意見が出て
- 他者同士が考え合い、決めて、動く
これこそが、ファシリテーションのゴール。
「聞く・待つ・整える」この3つを習得することが、最強のリーダーシップに直結するのです。
■実際に現場で起きた変化
SCAiの研修に参加者された方から、このような声が届いています
「社員の“言いにくさ”に気づかされました」
「会議で話す人が変わった。若手からの発言が自然に出てくる」
「“聞く・待つ・まとめる”だけで、経営の景色が変わる感覚がある」
つまり「ファシリテーション力」は、経営の現場でも導入しやすく、効果を実感しやすいスキルなのです。
■最後に
何かを変えるために、あなたが完璧な進行役になる必要はありません。
まずは、「問いかけ」「聴く」「待つ」「受け止める」
この4つを意識するだけで、組織は少しずつ変わり始めます。
会話が増えると、行動が変わる。
行動が変わると、成果が変わる。
その起点となる“場づくり”を、明日から始めてみませんか?